メタボリックシンドロームの元凶と言えば、内臓脂肪ですが、おなかがポッコリしてくる内臓脂肪からは、血圧を上げたりインスリンの効きが悪くなる悪玉の物質が分泌されることがわかっています。

例えば、血圧を上げる重大な因子であるアンジオテンシノーゲンや、インスリンの効きを悪くするTNF-αというサイトカイン(生理活性物質)などです。

内臓脂肪がどんどん増えてくると、これらの悪い物質がたくさん出ることで、高血圧や糖尿病になったり、コレステロールや中性脂肪が増えて脂質異常症につながります。

内臓脂肪を減らすと、悪玉コレステロールの数値も下がり、脂質異常症の改善につながります。

脂質異常症には中性脂肪の数値が高いタイプや悪玉コレステロールの数値が高いタイプ、善玉コレステロールの数値が低いタイプなど、いくつかありますが、特に注意したいのが悪玉コレステロールの数値が高いタイプの脂質異常症です。

悪玉コレステロールは増えすぎると活性酸素と結びついた酸化LDLコレステロールが血管壁に入り込み、動脈硬化を引き起こします。

悪玉コレステロールを減らすためには、食事療法と運動療法の両輪で取り組む必要がありますが、このサイトでは、悪玉コレステロールを減らすための食事療法に的を絞って解説します。

悪玉コレステロールを下げるために積極的に食べていただきたい食材に大豆食品があります。

大豆に含まれるたんぱく質の一成分であるβ-コングリシニンに、内臓脂肪を減少させて悪玉コレステロールを下げる効果があることがわかっています。

大豆は良質なたんぱく質を33%も含有していて、畑の肉とも呼ばれますが、主要なたんぱく質はグリシニンとβ-コングリシニンの2種類で、全社が約40%、後者が約20%を占めています。

これまではグリシニンが悪玉コレステロールを下げると考えられてきましたが、実はβ-コングリシニンが悪玉コレステロールの低減効果に深く関係していることがわかったのです。

β-コングリシニンは、食事で摂取した脂質の一部を未消化のまま体外に排出する作用だけでなく、肝臓内で中性脂肪の原料となる遊離脂肪酸の量を減らす働きもあることがわかりました。

継続してβ-コングリシニンを1日に5グラム摂取するだけで、中性脂肪や悪玉コレステロールの数値低減作用が認められています。

β-コングリシニンは乾燥大豆100グラムにつき、約6.6グラム含まれています。

1日にβ-コングリシニンを5グラム摂取するためには、乾燥大豆80グラム相当になりますが、乾燥大豆は水に浸すと10倍程度に膨らむので、800グラムとなり、これは豆腐で言えば3丁ほど、豆乳であれば1リットル、納豆は発酵させるためほとんど含まれていません。

これだけの量を毎日食べ続けるのはほとんど無理でしょう。

ただし、毎日1丁でも食べ続ければそれなりの作用は期待できますし、大豆に含まれるイソフラボンには悪玉コレステロールを下げる作用も確認されています。

ぜひ積極的に大豆製品を食べたいものです。